私のサクラマス釣り

戦術


 あくまでも釣りは趣味。仕事の合い間に楽しむもので、今のところ仕事を犠牲にし
てまで、釣りに執着ことは無い。業務を調整し有休を取っての釣行はあるが、1日取
れればそれで十分。
 少し前までバリバリの技術営業マンだったため、サクラ狙いは人の混み合う週末の
土日がメインだった。最盛期には釣り場所すら無いくらいの混み合いもあり、この場
荒れするなかでどうやってサクラを掛けるか!随分と勉強させてもらった。

   

 私のサクラマス釣りは、スポーツ感覚の釣りだ。釣れないサクラをどうやって掛け
るか、人が何人も入っのた後の人気ポイントで、どうやったらサクラを出せるか。淵
底でジッとしているやる気のないサクラをどうやって誘き出すか。そして早瀬のピン
ポイントのDEEPRangeへどうやってミノーを送り込むか。また、吹雪の中でも、雨
の日でも、快晴でも、渇水状況でも釣れない状況の中でも、環境条件に左右されず、
その時々の状況を把握し、その一時に合った釣り方を探しサクラを掛ける。まさに
「狙って獲る」これが私のポリシーだ。
限られた時間内に、最高のパフォーマンスを出す。
「サクラマス釣りに明日は無い、今の条件で食わせる」これができないと毎年2桁は
獲れない。

   

攻撃

   
 サクラマスは2月頃、海から川へ遡上し初め、3月後半から4月後半にかけて一番の
遡上が見られる。その後5月、6月にかけて中流域まで徐々に入ってくる。夏以降、雨
による増水のたびに更に上流(渓流域)へと遡上する。
 
 山形県のサクラマス釣りに対する規制は寛大で、1月1日の赤川の解禁に始まり、
9月30日の渓流魚の禁漁時期まで9ヶ月間ある(~2015年まで)。もっとも一番
の時期は、4月を中心とした3月から5月までの3ヶ月間だ。それ以降は、気温の上
昇と共に水温があがり、水量は段々と少なくなっていく。サクラマス釣には厳しい状
況となる。当然ヒット率も下がり釣りも難しくなる。

   

 私の場合、サクラマスの釣り方は、季節とサクラの遡上するポイントに合わせて大
きく3つに分類される。1つは1月から3月の下流部を中心としたスプーンでのロー
リング(転がし釣り)。2つ目は4月後半から6月の中流域でのミノーイング。3つ
目は7月以降禁漁の9月まで、渇水で高水温状態でのDEEPレンジのピンポイント攻撃
だ。使うミノーは中小型のDEEPミノーで当然DEEP Rangeをトイッチング攻撃する。
ポイントが深い場所は、バイブレーションなども使い、沈めてからジャーキング攻撃
でガンガン攻める場合もある。しかしあくまでも基本的な大別で、その日その日の状
況に合わせ、手を変え品を変えて攻める。

   

 このようにサクラマスの遡上に合わせて、ポイントも徐々に下流から上流域へと変
わっていく。魚もどんどんとスレていき、釣りの条件も悪くなっていく。引き出しを
多く持ち、多彩な攻撃を繰り出すにより、年間を通してサクラを狙っている。