DEEP Dive Twitching

DEEP Dive Twitching

  
 「DEEP Dive Twitching」この名称は私がイメージしているテクニックとルアーの
アクションから、表層のトィッチングに対してそう呼んでいる。
「大物はドン底にいる」という私の釣りの経験から、中層から底を意識してミノーを
トレースし、底に張り付いている魚に強烈にアピールする。表層に近いレンジをショ
ートリップミノーで誘うトィッチングに対して、2003年頃から考え試し始めたの
がこのアクションである。本格的にテストに入ったのは、2004年のシーズン当初
からであった。

 そしてその結果は直ぐに出た。3月の寒い吹雪の中、赤川河口にて66cmのサク
ラマスを獲ることができたのだ。風を利用してミノーを飛ばし、DEEP Dive Twitch
ingを繰り返していた時に、ミノーをひったくって来たのだ。水温が低く活性が低い
中でも目の前を通してり、トリッキーなアクションを入れてやれば食ってくること
が実証された。

 それ以降釣果を伸ばし、毎年2桁の釣果を叩きだしている。全ての釣果がこのDE
EP Dive Twitching で掛けたわけではないが、確実に私のテクニックの引出しの上
段にあることは確かである。このアクションの詳細については、釣り東北社200
5年2月の大物特集の中で紹介している。また、赤川で合う人々にこのアクション
の考え方や釣果を紹介して以来、赤川アングラーの中でも、このアクションを使っ
ている人を見かえるようになった。

   

 このテクニックは、サーフェイストィッチングをメインで使っていた当時、この
アクションを底狙いで使えないかと考えた。そしてリップが大きく潜行能力のある
Deepミノーを使うことを思いついた。Deepミノーは、リーリングすると水の抵抗
によりDiveする。そしてリーリングスピードを落とし、トィッチングを入れると、
水の抵抗のバランスが崩れて、Deepミノーとは言え徐々に浮いてくる。このまま
連続的にトィッチングを続けると、Deepレンジをキープできなくなる為に、5テ
ンポほどのトィッチングを入れた後、またリーリング動作に移る。これによりトィ
ッチングで、浮いたミノーを再度Deepレンジに戻すことができると言う訳である。
ここで意識したいのがロッドワークである。トィッチングの際はロッドを縦気味に
して意識してミノーを浮かせるように操作する。まるで弱った小魚がもがきながら
浮上するかのように。。。このヒラ打ち動作は魚に対して非常に効果があることは
既に過去の実験でわかっている。またリーリングの際はロッドを下げ気味にしてミ
ノーをダイブさせる。このリーリングはあくまでもストレートリートリーブでアク
ションを入れず、短時間にダイブさせることを目的とする。これらの操作により、
トレースラインに上下に動きを入れることもできるため、サクラマスへのアピール
にもなる。ヒットタイミングはミノーが弱りながら浮上する動作に敏感に反応し、
ダイブのためのストレートリーリーングにミノーの体制を変えた瞬間にアタックし
てくる。ノーアクションでミノーの姿勢が安定しているため、しっかりとベリーの
フックを食ってくれることが多い。

   

 レンジについては中層を狙うのであれば、ミディアムミノーでもいい。またロッ
ドティップの上下動作でも、ある程度のレンジコントロールが可能である。始めは
河口域などの流速のあまりないところで試してみると、水底を叩く感覚がわかり、
トィッチングの長さ(回数)とリーリングの距離で、水中のミノーがどの状態(レ
ンジ)にあるかが感覚でわかるようになってくる。その状態はDEEPミノーの種類
によっても変わってくるが、慣れるとリップが水を噛む抵抗でそのミノーのダイブ
性能がわかってくる。これが身に付くとトィッチングとリーリング調整で自在にレ
ンジをコントロールができるようになる。この応用で、流れのある中流域でレンジ
をコントロールしながらU-EFFECTを組み合わせて、縦のレンジの動きプラ
ス面の動き、そしてU字の反射食いをコンビネーションすることも可能である。

 とにかくこのサクラマスという魚に対しては、絶対と言える釣法がないため、そ
の時々の条件に合わせて自分の持っているテクニックを駆使し、バイト確率を上げ
る事が釣果への近道と思っている。

   


私共は必要な魚はキープし、不要なものは自然に帰すことを心がけております。
常に自分達のキープ目標を持ち、毎年その目標UPを目指しています